
天才的な販売や営業をみたことがありますか?
華麗な登場。流れる美しいトーク。
所作までも、うっとりするような販売をする人がいるんですよ。
同じ同業者でも、落とされるなぁ(笑)という接客を目の当たりにしました。そのたびに、自分は販売に向いてないなぁと、何度もくじけました。
かと、思えば、田舎丸出し、方言丸出し・・・マニュアルや、ロープレなんてめちゃくちゃ。なのに、このおばさんは、只者ではない!!!! 脅威の接客をする人も見てきました。コロンボ刑事の販売員版だと思ってください。
世の中には、あらゆる分野で秀でた人があちこちに存在します。
いずれも、つわものですよ。
感動しますよ。
販売の仕事を始めたばかりのころ、何度も、天才的な接客を見ては、打ちのめされました。
天才を見ると、自分のペースが乱れます。自分の悪いところが浮き彫りになるのです。
えっ!!! どうやって売ったんですか?何したんですか?
と、どう考えても、買わないであろうお客様が、次々と高額を買っていかれる現象を、見ると、これは、ただならぬとこに来てしまった。と、何度もこの仕事を辞めなければと・・・思い知らされる場面に遭遇しました。
天才肌の人は、お客様の予算から一桁、二桁UPさせて売ることがざらにあります。お客様の話も、真剣に聞いているようで、実際にはほとんど聞いてません。なぜかというと、お客様が買いたいものよりも、自分が売りたいものを売るからです。押し売りとは、違うのですよ。パワーというか、圧力というか・・・今、買わなければ損だとお客様が納得されて、購入されるのです。
こういう一部の天性で、モノ売りをする人にはかないません。同じ目線で、真似事をしても通用しません。
天才型の人には、ある共通があります。自分の扱っている商品を信じきっています。他社に、もっといい商品が出て来ても、そういう情報はスルー出来てしまうのです。いつの時代も、自社を愛し、自社の商品を信じることが出来るのです。そして、自分の選眼力を信じているので、何のためらいもなく、お客様に売り込むことが出来ます。その、販売力や営業力は、群を抜きます。信じる力は、最強なのです。
一方、私は、自社製品よりもずっといい商品を知ってしまったら、お客様の予算を考えると、自分が損をしてもいいから、今回は手を引こう・・・とか、私が勧めるもの以上に何か商品を探してあげれるのではないか。とか、余計なことが次々と、浮かぶタイプでした。そういう思考は、必ず、お客様に伝わります。その、ためらいは、お客様のためらいになるのです。
曖昧な、ぼやけた思考は、成績にもろ反映します。
売る態度も、思考も、すべて、お客様や自分の売り上げに反映します。
見えないことが、かたちになるのです。
天才の真似はしなくていいのです。でも、観察しましょう。天才の素晴らしいところ、共通するところ等、良ーく観察して分析しましょう。そうすると、真似ではなく、自分の欠点や自分のクセなどが見えてきます。自分をわかることが出来ます。天才が、出来ないニッチな領域があります。天才にも必ず苦手な分野があります。その、ニッチなところで、戦いましょう。最初は、自分の短所ばかりが見えるかもしれませんが、実は、その短所的なところは、自分の大いなる武器になります。
素晴らしい人や、天才の中にいるときは、自分がちっぽけに思えてきて辛いときがあるでしょう。でも、自分を磨く時の最高の環境だということをわかってほしいと思います。天才には出来ないことがたくさんあります。そして、自分には、朝飯前のように出来ていることがあるはずですから、それを見つけてください。